名古屋市内を中心にひったくりや自動車盗を繰り返していたとして、
愛知県警捜査三課と中川署などは盗みや強盗致傷などの疑いで、
名古屋市中川区を拠点とする窃盗グループの八人を逮捕した。メンバー
は盗んだ金で借りたマンション二部屋で共同生活し、「仕事に行くか」を
合言葉に夜ごと犯行に及んでいた。五月ごろから約五千件を重ね、
被害額は五千万円前後に上るとみられる。

　逮捕されたのは、いずれも中川区吉津五、主犯格の配送業板谷博希
（２４）、弟の無職光秀（２２）、稲川会系暴力団員片桐匡宏（２４）、無職
木場田博和（２４）の四容疑者と、中川区の十七－十八歳の無職少年四人。
グループは十三－二十六歳の元暴走族仲間ら総勢五十人程度とみられる。

　調べでは、板谷容疑者らは十月二十日午前三時四十分ごろ、愛知県
大府市の中古品買い取り店のドアガラスをバールで壊して侵入。約三十七
万円やアタッシェケースなどを盗んだ疑い。いずれも容疑を認めている。

　盗んだ車二台に分乗し、盗んだナンバープレートを装着。現場に向かう
途中、金庫破りに使う懐中電灯を別の店で万引し自販機でガソリン代を
盗んで給油したという。

　市内で多発しているひったくりについても、九月の中、中村、中川区の
計十三件を自供。バイクや徒歩の実行部隊と、逃走を手助けする車両
部隊に役割分担していた。

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