• 58社畜
    2024/07/13(土) 21:31:57 ID:F82mjq/Ai
    「患者CRAZY編」③被害者

    ハラスメント事件から数日が経過…。ヤタガラスの「しょーもないパイパイ」が揉みしだかれたことは社畜病院の中ではそれほどまで話題にはなっていない。それもそのはず。リーダーである「せーり」がそれを議題に取り上げないからである。

    陰ちゃんの言う
    「セクハラを受けた。だけどそれで何なの?」
    という考えはあまり良くないことは誰でも分かることであるが、実際に業務に携わってみるとそんな考えが麻痺することがある。
    要はセクハラを受けないように職員が気をつければ良いという考えになりがちなのだ。
    賛否両論かもしれないが、社畜病院はそんな病院である。せーりはその教えを守っている。それだけなのだ。

    「でも…、やっぱりヤタガラスさんの話だけでも聞いてあげてもいいんじゃないかな…」

    勤務室にてバリカンが「せーり」に対して、問題を掘り起こす。

    「別に話を聞いていないわけではないですよ。私だってその話を聞いて、陰ちゃんとヤタガラスさんに事情を聞こうとしました。でもあの人『もういいんです!』って言って話を切っちゃうんですよ」

    「いやいや…!陰ちゃんと一緒に聞けばそうなるよ!せーりが1人で聞いてあげれば、もっと色んなこと話してくれると思うのに…」

    「間から失礼しますが、自分の上司を呼び捨てにするのはいかがなものかと思いますよ。副リーダー」

    ホントに失礼しちゃうくらいのタイミングで話の間に入ってくる陰ちゃん。すっかりリーダーである「せーり」にゾッコンである。歳も近いことがあり、自分のことを親身になって面倒みてくれる、そんな「せーり」にだけは心を開くようになった。いつか社畜も陰ちゃんの心だけじゃなく、色んなところをkpaaaっと開いてみたいものだ。

    勤務室に少し戦慄が走る。セカンドがいなくなったので手を上げる者はほぼ皆無に近いが、それに近い緊迫感、そして異臭を感じる…。
    ん? 異臭…?

    「陰ちゃん、あなたのその態度もかなりの問題。リーダ…、いや副リーダーに対してかなり失礼なんじゃない?」

    はざーど…!! 未だにバリカンのことをリーダーと呼んでしまう癖は相変わらずですねっ!腋臭も。

    しかしここで「せーり」派と「バリカン」派の2対2のバチバチになってしまう。余計状況は悪化している…。しかしここで…。

    「陰ちゃーん!! 陰ちゃーん!!!」

    精神疾患持ちの陽ちゃん登場である。

    ▶︎次回「まさかの理解者」
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