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『 秋刀魚の味 』 (1962)
監督 小津安二郎
脚本 野田高梧、小津安二郎
製作 山内静夫
撮影 厚田雄春
音楽 斉藤高順
製作会社 松竹 (松竹大船撮影所)
出演 (配役)
笠智衆 (平山周平)《元駆逐艦艦長で会社の重役》
岩下志麻 (平山路子)《平山家の長女》
佐田啓二 (平山幸一)《平山家の長男》
三上真一郎 (平山和夫)《平山家の次男》
岡田茉莉子 (平山秋子)《幸一の嫁》
吉田輝雄 (三浦豊)《幸一の会社の同僚》
中村伸郎 (河合秀三)《路子の上司であり周平の旧友》
東野英治郎 (佐久間清太郎)《周平や河合らの恩師》
三宅邦子 (河合のぶ子)《河合の嫁》
岸田今日子 (「かおる」のマダム)
杉村春子 (佐久間伴子)《恩師 佐久間の娘》
加東大介 (坂本芳太郎)《周平の駆逐艦時代の部下》
北竜二 (堀江晋)《若い嫁と再婚した周平の旧友》
高橋とよ (「若松」の女将)《周平らの行きつけの店》
ほか。
メモ1📝
生涯を通じ家族を題材にし親と子の関係や家族の解体などテーマに描いてきた小津安二郎監督のこれまでの作品の集大成ともいえる1962年公開の遺作。
メモ2📝
大手企業の重役として働いている平山周平(笠智衆)は妻に先立たれ、長女の路子(岩下志麻)、次男の和夫(三上真一郎)と3人で暮らしている。ある年の秋、路子の上司で周平の旧友である河合(中村伸郎)が周平と会い婚期を迎えた路子への縁談を持ちかけるが結婚によって路子が平山家を去ることを恐れた周平は「路子はまだそんなこと考えていないさ」と軽く聞き流す。
しかし、久しぶりのクラス会に呼んだ恩師の佐久間(東野英治郎)が独身の一人娘の伴子(杉村春子)と2人で侘しく暮らしているのを知り路子の幸福のためにもすぐにでも結婚させるべきではないかと考え始める。
ある日、周平は路子に恐る恐る「お嫁に行く気はないかね?」と声をかけるが路子は取り合わず機嫌を損ね2人は気まずい雰囲気になる。やがて周平は路子が密かに想っている人がいることを知る。その相手は長男の幸一(佐田啓二)の会社の同僚の三浦(吉田輝雄)だった…。
メモ3📝
小津安二郎監督作品を紹介するのは「東京物語」についで2回目なんですけどね。いろいろ迷った結果遺作のカラー作品「秋刀魚の味」にしました🤓一人娘を嫁に送り出す父親の奮闘と送り出した後の侘びしさはすでに「晩春」で描いているけどこの「秋刀魚の味」は旧学友たちのユーモアにとんだ会話が魅力的ですね🤓それぞれの台詞回しに独特のリズムや間があって良いですよね🤓酒の席での周平と河合の会話(若い嫁さん貰った堀江死亡説)と同じく酒の席での堀江と河合の会話(路子の縁談の話)のトラップ(罠)は実に見事で観てるこっちがまんまと騙されましたからね🥴これはまんまと引っかかったなと🥴
メモ4📝
この映画はドイツのアグファのカラーフィルムを使用してます。ほとんどのカットのフレーム内に赤の素材(小道具)が入ってるの確認出来ましたでしょうか?🤓消化器や消化バケツに岩下志麻の鮮やかな赤のエプロンや洋服など。元々赤色が好きな小津監督がアグファの赤系の発色の良さをまるで楽しんでいるような感じすらします🤓
メモ5📝
最後に俳優さんたちについて書いて終わります🤓幸一演じた佐田啓二は中井貴恵と中井貴一のお父さんですね。角度によってやっぱ似てるなあ~って思いました🤓幸一の嫁演じた岡田茉莉子のお父さんは岡田時彦で小津安二郎監督の映画にも出てたと思います。「三味線とオートバイ」の時に書いた桑野みゆきと桑野通子と同じパターンですね🤓あと小津映画初出演ながらも存在感ありの岸田今日子も良いですね🤓私らの世代だと弟の岸田森と姉弟共演したTVドラマ「傷だらけの天使」ですかね🤔アニメ「ムーミン」の声もそうでした🤓恩師 佐久間役の東野英治郎は「東京物語」も良かったけど「秋刀魚の味」はさらに良いですね🤓