78

20年前に地元の自動車教習所の休憩所にあったトイレは男女の入口は別だったが中は繋がっていて、中央にパーテーションで仕切っただけのザ・昔のトイレだった。
ある日、パーテーションの下に隙間がないことに気付いた俺は「もしや!?」と思い隙間を覗いてみると、壁側(パーテーションの反対側)に個室が4つ連なっているのが確認できた。
男側の大便器が壁側に向いていたことは分っていたので期待をしながら扉の下の隙間に目を向けると、女側も同じ設置で男側に尻を向ける形で用を足すようになっていた。
数日後、いつもより早く教習所に向かい休憩所で過去問を勉強するふりをしながら獲物が来るのを待っていると、ガラガラガラ……と休憩所の引き戸が開く音がし、目を向けると若い男女が仲良く話をしながら部屋に入ってきた。
見た感じ2人とも大学1、2年くらいの容姿で付き合っているような雰囲気だった。
女の顔はなかなか可愛いく、この娘の尻を拝めるのではないかと心臓はドキドキしていた。
そんな俺の邪な気持ちが天に届いたのか、女子大生は部屋に入るや否や女子トイレに向かって行ってくれた。
「き、キターーーー!!」すかさず後を追う俺。
運良く男子トイレには誰もいない。
バタンッ!と女子トイレの個室の扉が閉まる音が聞こえ、俺は男子トイレの扉を確認しつつパーテーションの隙間を覗いた。
目に飛び込んできたのは綺麗な丸い尻。
つい先ほど彼氏と笑顔で休憩所に入ってきた可愛い女子大生の尻だ。
俺はその珠玉の光景に目を奪われ、後ろにある男子トイレの扉の警戒を忘れていた。
あの場面で男子トイレに入ってこられたらと思うとぞっとする。
用を足し終えた女子大生のカラカラというトレットペーパーホルダーの音に我に返った俺はトイレを後にした。
その後1分も経つか経たないだろうか、女子トイレの扉が開き先程俺に尻を曝け出した女子大生が涼しい顔で出て来て、彼氏の隣に座り仲良く話をしだした。
俺は彼氏に向かって「お前の彼女の恥ずかしい姿を覗いてやったぞ。ざまぁみろ(笑)」と心の中で罵ってやった。

1 0

人気の記事