• 603社畜
    2022/09/29(木) 20:02:32 ID:g24V3S0Yi
    「幻の演奏会」 ② ゲーマーのやる気

    ゲーマーは早速休憩後の全体ミーティングにて
    「みんなで何かしよう!」というフワフワ案件を
    ヘルパー職員たちへ提示した。

    「…………」 無反応。
    それもそうだ。
    看護師だけが参加すると思い込んでいたヘルパー達は
    「道連れ」というトラップカードの効果をモロに
    受けているのだから……。

    沈黙の中、スレンダーがぼそっと呟く。
    「やっぱさ、テキトーにソー○ン…」
    「ダメ! 大事なお祭りなんだから皆で決めるの!」
    ゲーマーが一喝する。
    スレンダーの貴重な意見は墓地送りとなった。

    そもそもゲーマーがこんなにやる気なのは
    かなり珍しい。その熱意にあのスレンダーもかなり
    引き気味なので、あまりキツい言葉も出ない…。

    完全にゲーマーのターンだ。

    「演奏会なんてどう? 皆で楽器演奏やるの!
    歌ありでもいいかな〜。ダンスもする!?」

    誰に向けて語りかけているのか、20人以上の職員を
    目の前にしてゲーマーはどんどん話を進める。

    「じゃあ演奏会で決定! 皆得意な楽器ある?
    上手くなくても全然いいよ??」
    ものの5分で出し物が演奏会に決まってしまった。
    そして始まるメンバー選考。
    全てが急ピッチで進行する中、ゲーマー以外の声が
    珍しく挙がった。

    「あ、自分ラップできまーす」


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