• 795社畜
    2022/10/16(日) 19:12:16 ID:8SThm9/Yi
    幻の演奏会 ⑲突然の棄権

    それからは憂鬱な日々が続いた。

    市民祭りまで残り1週間。
    社畜達は一体何をやらされるのか分からないまま
    不安な気持ちで仕事をしていた…。

    スレンダーも「もうどうにでもなれ」といった態度で
    開き直っている。
    ゲーマーも「なんとかなるでしょ〜」と能天気。
    バリカンは落ち込んでおり、セカンドは通常運転。

    滅茶苦茶なユニットのせいで、笑いものとして
    市民たちに晒されることになると分かっていながらも
    誰1人行動を起こす気力はなかった…。

    が、しかし奇跡は起きた。

    休憩中の医務室へ意外な来客が訪れたのだ。

    「あの…演目を辞退したいんですが…。
    もう遅いですか…?」

    突然の棄権宣言はラッパーとバンドガールから
    行われた。
    スレンダーとゲーマーは自分の耳を疑う。

    「あまりに出来が悪くて…。迷惑かけるかなと
    思ったので…。はい…。」

    スレンダーは「そう思うのなら」と辞退を承諾。
    ゲーマーは意外にも「そう言うのなら」と納得した。

    ものの5分で今まで悩んでいたことが決着した。

    しかし社畜はこのあっさりな展開に違和感を感じた。

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