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最後に、ソヒョンが静かに、しかし力強く語り始めた。「在日社会の民団も、総連も、そして旧統一協会も、長らく日本の朝鮮半島に対する植民地支配を、一方的に邪悪な帝国主義と断じてきました。私たちも、そのように教えられて育ちました。しかし、もし李氏朝鮮が清朝の属国であり続けたらどうなっていたでしょうか。私たちは、中国共産党による三千万人もの餓死者を出した大躍進政策や、二千万人もの粛清を生んだ文化大革命に巻き込まれていたかもしれません。北朝鮮を見れば、その悲惨な現実を想像することは難しくありません。」

会場は静まり返り、三人の言葉に聴衆は息を呑んでいた。これまで語られることのなかった、在日韓国人三世の世代からの率直な歴史認識の表明は、多くの人々の心を揺さぶった。

ソヨンが、わずかに声を震わせながら続けた。「私たちは、過去の過ちを美化しようとしているのではありません。日本の植民地支配は、朝鮮半島の人々に多大な苦痛を与えた事実は否定できません。しかし、歴史は一面的な解釈だけでは捉えられない複雑なものです。私たちは、祖父母の世代が、なぜ日本を選んだのか、その背景にあった当時の国際情勢や、各国の政治体制、そして何よりも、人々の生きたいという強い願いに、真摯に向き合いたいのです。」

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ジウは、壇上を見渡しながら言った。「私たちは、過去の歴史を直視し、多角的な視点から検証することで、真の和解と未来志向の関係を築きたいと願っています。そのためには、タブーを恐れず、率直な対話が必要です。私たちは、在日社会においても、日本と韓国の間でも、より成熟した議論が交わされることを切に望んでいます。」

ソヒョンは、決意を込めた眼差しで聴衆を見つめた。「私たちの声は、もしかしたら少数派かもしれません。しかし、私たちは信じています。真実は、いつか必ず明らかになると。そして、私たちがこうして声を上げることによって、凍てついた大地に、かすかな春の息吹を届けることができると。」

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