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>短編小説『体育会系ライフ・スタイルは永遠なり』



>「先輩、お久しぶりっす!」

>商社マンの小村英雄は、久々に訪れた大学ラグビー部のOB飲み会で、現役部員たちの熱い視線に囲まれていた。彼の登場と同時に、後輩たちは待ってましたと言わんばかりに就活の質問攻めを開始する。

>「ガクチカって何を書けば良いんすか?」
>「ESに書く志望動機が思い浮かばないんすけど…」

>小村はビールを一口飲み、鼻で笑った。

>「ガクチカ? ES? そんなもん適当に書いとけ!」

>場が一瞬静まり、ざわついた。

>「先輩、それじゃ真面目に就活できませんよ!」
>「真面目に答えとるよ。俺らOBが頑張ってるおかげで、お前らは推薦さえもらえば内定確定だ。だからガクチカもESもいらん」

>「あざっす! 先輩信じます!」

>後輩たちの顔が一気に明るくなり、乾杯の声が飛び交う。小村も満足そうにジョッキを掲げた。

>---

>◆体育会系ルートで人生安泰?

>「先輩、御社ってセクハラとか厳しいんすか?」

>ふと、後輩の一人が口を開いた。

>「風俗とか行っても大丈夫っすか? 俺、練習終わった後に池袋の風俗で1本抜くのが習慣になっちゃってて…」

>小村はまた鼻で笑った。

>「問題ねぇよ。俺だって妻子がいるけどキャバクラ通いはやめられん」
>「マジっすか? じゃあ会社の経費で風俗行けたり…?」
>「そこまでは無理だが、OB会の積立金でたまに抜きキャバ行ってるぜ」

>後輩たちは大爆笑。体育会系の結束はこうして深まっていくのだった。

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