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「バリ感2」怒りのスレンダー②

「はい、じゃあバリカン!
防護服着てみよう! 皆ちゃんと見てね!」

ヘルパー達を会議室に集めたスレンダーは
「感染対策」もとい「指導員対策」進行を
バリカンに委ねた。

「ハイ…じゃあ、ェー。アッ…。エッー…」

様子がおかしい。
もしかしてまた脱糞&嘔吐しちゃうの…?
社畜はドキドキしちゃうよ…。

「ェー。ンンッ。ァー。」

いや違う。バリカンは至って健康そうだ。

「………。」
チラチラとスレンダーの顔を見るバリカン。
それを見て周りがザワつく。

え。もしかして…

「バリカン……防護服の着方分からないの?」

スレンダーが皆の気持ちを代弁した。

「…ァ…ハイ…エヘヘ」

バリカンが口元を手で隠しながら、
苦笑いを浮かべる。

「どういう事!? あなたが感染対応してた時、
防護服は着てたんじゃないの!?」

スレンダーが段々と早口になる。

「いや、着てたは着てたんですけど…。
こう…皆にまじまじと見られちゃうと…
自分が着る方法が間違ってたらどうしようって…」

バリカンの弁明が始まるも
「いいから続けなさい!」のスレンダーの声で
渋々と防護服の着用を再開する。

スレンダー、ブチ切れてるよ…。

「ェーと…。」 バリカンがまたオドオドしながら
防護服に袖を通そうとする。

「違う。」

あ、違うのか…。
ん? 今の…。スレンダーの声じゃない。

「首から通すんでしょ。
大丈夫なの?うちらの『リーダー』は。」

お前は…!セカンド!!

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