772

「幻の演奏会」 ⑫せーりの裏切りPart3

「…えっ。あの…。」
急に声のボリュームが上がったせーりに対して
たじろぐバリカン。

「だから…!リーダーが助けてくれるんですか!?
バンド辞めろ辞めろって言いますけどね!
私は1度もバンドをやりたいなんて言ったことは
ないんですよ!?この気持ち分かります!?」

せーりがマシンガンのように言霊をバリカンに発射
する。しかし照準が定まらないのか、言いたいことが
さっぱり分からない…。

「落ち着いて…ね? 泣くのやめて? 」

泣いてるのかよ、せーり…。
そしてフォローの仕方が雑すぎるバリカン。

「今、涙拭くもの持ってくるから…ね?」

やばい。スレンダー、はやく逃げな

ガチャリ(ドア開いちゃった)

「あ」

人気の記事