373 名無しさん
374 名無しさん
貴方の背中を追っていた
貴方になりたくて貴方の真似をした
貴方を追い抜きたかった
そのために幾多の山を登り、草花を搔き分け、木々を切ってきた
そこで数多の女体を見た。老いたのもいた、若いのもいた。巨乳がいた貧乳がいた。長髪がいた短髪がいた。パイパンがいたジャングルがいた。でも、どこにも貴方はいない・・・
文字通り、掃いて捨てるほど見た、見飽きるほど見た、嫌になるほど見た。その先で気づいたんだ・・・女体なんてただの記号なんだって・・・
バストが90だろうが、ウェストが50だろうが、ヒップが80だろうが全ては再現可能な数字の羅列、置き換えることができる記号だった!
私が求めていたのは何にも変えることができない!変換することのできない!再現できない!予想できない!ファインダーには映らない!映せるわけがない!人間の魂そのものだったんだ!!!!
私が撮りたかったのはカリスマ、貴方だった。私の眼球をレンズにして記憶の中に録画された貴方の背中・・・それが私の撮りたいものだった・・・会いたいよカリスマ・・・あの日々が私の頭の中で色褪せずに残り続けている・・・まるで映像の中で美しい裸体を記録された少女達のように・・・


もう何度カリスマのいない夏を過ごしたんだろう
あと何度カリスマのいない夏を過ごすんだろう
蝉の声は少しずつ小さくなっていく・・・夏が終わっていく・・・