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『 あにいもうと 』 (1953)

監督 成瀬巳喜男
脚本 水木洋子
原作 室生犀星
企画 三浦信夫、市川久夫
撮影 峰重義
音楽 斎藤一郎
助監督 西澤文喜、宮本壮吉
製作 大映
制作 大映東京撮影所

出演 (配役)
京マチ子 (もん)《赤座家の長女 元女給》
久我美子 (さん)《赤座の長女 看護学校生》
森雅之 (猪之吉)《赤座家の長男 職業不詳》
山本礼三郎 (赤座)《元川師の赤座家長 現在隠居中》
浦辺粂子 (りき)《赤座の妻 多摩川沿いで茶店営む》
船越英二 (小畑)《もんを妊娠させた学生》
堀雄二 (鯛一)《優柔不断な製麺屋の養子》
本間文子 (とき子婆さん)
潮万太郎 (貫一)
宮島健一 (喜三)
山田禅二 (豊五郎)
高品格 (茶店の客)《マイスプーン持参の粋な男》
ほか 。

メモ1📝
室生犀星の短編小説「あにいもうと」を水木洋子が脚本化し「秋立ちぬ」「浮雲」の成瀬巳喜男監督が映像化した。多摩川で川師(川の氾濫を避けるため人力で石や砂利を敷き詰めて堤防を作る職人のこと)を営んできた一家の兄と妹の対立を通して《家族の在り方》を描き出した名作。

メモ2📝
多摩川で《川師》を生業として昔は数多くの人夫を束ねていた赤座 (山本礼三郎)であったが、現在はコンクリートによる堤防工事が主流となり《川師》のような昔ながらの手法は時代遅れとなっていた。赤座は引退したが何かにつけ多摩川に足を運びコンクリート工事された多摩川の対岸を眺め昔の仲間と華やかな時代の話を肴に酒を呑んでいた。

赤座の妻 りき(浦辺粂子)は川沿いの道で小さな売店を営んでいた。時おり売り上げのお金や店の饅頭が無くなるがそれは赤座や定職を持たない長男 猪之吉(森雅之)が勝手に拝借していくのだ。

赤座家には東京に女給として働きに出ている長女 もん (京マチ子) と看護学校に通う次女 さん (久我美子)がいた。さんには近所の製麺所で働く養子の鯛一 (堀雄二)という恋人がいたが鯛一の両親のご機嫌をうかがう態度が嫌いだった。

ある夏の日、東京に働きに出ていたもんが突然帰ってきた。もんは妊娠していたのだ。母のりきと妹のさんは再会を喜んだが兄の猪之吉は口汚く妹を罵った。もんは涙を浮かべ家を出ていった…。

メモ3📝
成瀬巳喜男監督作品紹介するの始めてですね🤓もともと松竹にいたんですけどなぜか会社から冷遇(監督デビューしたのに監督専用の個室がなかったりとかね)されて才能が認められたのが(というか周りが気づいたというべきか)東宝の前身であるP・C・Lに移籍してからですね🤔この「あにいもうと」は例の東宝争議で東宝で映画撮れない時期に大映で撮った作品です🤓

メモ4📝
海外でも評価が高い溝口健二、小津安二郎、黒澤明ら監督と比べると確固たるスタイルが無いため再評価が遅れた感じしますね🤔でもフランスのレオス・カラックス監督が尊敬してたりヨーロッパだと人気あるんですよね🤓と言っても私も成瀬巳喜男監督作品そんなに全部は観れてないんですけどね🥴レンタル店にもあんまり置いてなかったし。同じ意味で川島雄三監督、山中貞雄監督(大友克洋がキャラデザインしたアニメ映画化されるんでしょう?)も国内外で再評価されつつありますね🤓

メモ5📝
学生 小畑演じた船越英二は「満員電車」に続いて連続登場ですね🤓ヤクザな兄貴 猪之吉演じた森雅之は腕にTATTOO入れて今まで観た中で1番ガラ悪いかもですね🤠妹 もん演じた京マチ子とは「雨月物語」だと取り憑く人と取り憑かれる人でしたもんね🤔さん演じた久我美子もこの映画スレだと常連さんかも。現実逃避しか考えてない鯛一演じる堀雄二の駆け落ちをきっぱり断るシーンは良かったですね。だからこそその後の灯籠流しのシーンが活きるんですね🤔

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