226

「バリカン感染事件」上下の穴から②

社畜は知っている。
紛れもない。水溜まりの正体は「糞」だ。
バリカンはウィルスの下の穴への猛攻に
耐えきれなかったのである…。


「はぁ!?」

スレンダーは取り乱す…。

勤務室を引き返し、目に付いた職員に怒鳴りつける。

「バリカンどこいったの!?なぜここにいないの!」

恐ろしいスレンダーの質面攻めにおどおどする職員。

その間をなにやら見慣れた制服が入っている
透明のゴミ袋を持ったおばちゃん職員が横切る。

「ちょっと待ったァァァ!! なにそれ!!!」

スレンダーの標的はおばちゃん職員に変わった。

おばちゃん職員は落ち着いた口調でこう話す。

・勤務室から様子がおかしいバリカンちゃんが
出てきたの。
・どこに向かうのかな?と思って後を付けたら
職員シャワー室に入っていったのよ。
・大丈夫?って聞いたら、「大丈夫です」って。
なにかできることある?って聞いたの。
・「すみません、これ捨ててくれませんか? 」
ってこれを貰って今捨てるところなのよ。
・大丈夫かな?バリカンちゃん。
・あとはバリカンちゃんのロッカーからカバンを
取り出して届けてあげるつもりよ。

もちろんゴミ袋の中身はバリカンの
「うんゲロ汚染された制服と下着である」
なにもかもが黒ずんでいて、下着は何色か
分からなかったでござる。

「……もう帰って。あなた…もう感染してる…」
震えた声でおばちゃんに声掛けするスレンダー。

・でもこれからバリカンちゃんにリュックを
届けないと。
・バリカンちゃん風邪引いちゃう。
・あ、でもこれ捨ててからね。うふふ。

「もう帰ってよ!!!!!!早く!!!」
スレンダーがキレた。

それはそうだ。
ほぼ素手で汚染物を取り扱っているのだから。

※その後しっかりおばちゃんは感染しました。

人気の記事