>>2 ここでは（りゅー）と名乗ります。

もう5年は経つんですけど今でもあの出来事は忘れられません。

先程述べましたが、私は5年前までは畳を作ったりはせず、畳を設置したり運ぶ事が主な仕事でした。

この仕事をずっと続けていたある日のことです。
畳を設置して欲しいと依頼が来たんで、畳を積んで依頼先に向かったんです。

依頼先の家に着いてなんとか設定完了したところで、帰ろとした時依頼先の家の主人が使わなくなった畳を処理して欲しいって言われたんです。

ただそこの人は結構歳で処分の方法すらわからない上処分以前の問題で畳を運ぶ体力すらないということで畳業者の俺達にやってもらえないかというこで俺の働いている店に電話してなんとか許可もらって持って帰ってから、こっちで処分することにしました。

許可が下りたことを依頼者に言ってその処分したい畳のところに取り行きました。着いたのは普通の倉庫でした。依頼者が倉庫の扉を開けた瞬間でした。扉が開いた瞬間生ぬるい風がブワってきたんです。入ってみて中を確認するといろんな骨董品が置いてあり、幅は少し広めで距離が少し長いくらいでした。倉庫の奥に畳があるという事で依頼者と一緒に奥に進んだところで、依頼者がこれですと指を指しました。そこには真っ黒すぎる縦長の何がありました。良く目を凝らしてみるとそれは確かに畳でした。
真っ黒すぎる縦長の長方形

俺は疑問に思い質問したんです。「なんでこんなに黒いんですかと？」それを聞いた依頼者は「オラは何もしらんよ何故か真っ黒なんだよ」と言うだけ、これ以上聞いても何も意味ないためその畳をすぐに運んで持っていきました。運ぶときに本当に畳か？と触ってみると確かにそれは正真正銘本物の畳でした。
しかも、触り心地的にめっちゃいい畳でした。
畳を積んでなんとか無事に店に持って帰ることができました。

事件が起きました。
職人が畳を分解しようとしたとき不可思議なことが起きたんです。
畳縁を剥がそうとナイフで隙間に入れようとしたんですが全然刺さらないんです。むしろ力強く差し込んだら逆にナイフが折れたんです。それも何回です。