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彼女がいるのかいないのか知らなかったが、仲の良い同僚が、観察しやすそうな部屋に住んでいたので見に行ったことがある。当時は、何でもいいから見てみたくて止まらなくなっていた時期だった。
同僚が、部屋でメシを食ったり、テレビを見たり、無修正の映像を見て抜いているのを眺めたり。観察すること自体が、秘密を知ることに夢中になっている時期だった。
金曜の夜、そいつの部屋にいる女性を見て驚いた。職場の後輩の女性だった。
社内では付き合っているなんて噂すらなかった。2つ年下の子で、小柄でボーイッシュな子だった。そんなに口数が多い子ではなく、見た目と違って大人しく静かな、淡々と仕事をしているような子だった。
同僚は「彼女はいない」と言っていた。

見ていると、彼女はめちゃくちゃ笑っていたし、表情も豊かだった。じゃれ合うように顔を触ったり、パンチをしてみたり、意外なほどスキンシップをしていた。
同僚はいつもと同じようにニコニコしていたが、彼女のほうは職場とは全く違う印象で、可愛く見えた。
リビングと寝室のある古めのアパートで、寝室は電気さえつけてくれれば、ブラインドの隙間・・・というか折れ曲がっている部分もある・・・からベッドが見えた。

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